アマガミ 響先輩SS    「放課後の保健室にて」



 放課後、保健室 


 「塚原先輩は将来お医者さんになるんですよね?」 

 「うん、そうだね」 

 「じゃあ、あらかじめ僕で練習してみませんか?」 

 「と、突然そんなこと言われても……」 

 「大学で実習をするときに、前もって知っているといいと思ったんですけど」 

 「そ、そんな目で見られたらダメって言えないじゃない」 

 「塚原先生、診察お願いします」 

 「……そ、そうだね、それじゃ問診から。どうなさいました?」 

 「昨日から胸のこの辺がキリキリ痛むんです」 

 「他に痛いところはありませんか?」 

 「ないです」 

 「そ、それじゃあ、えっと……心音を聞かせてもらうので……」 

 「どうすればいいですか?」 

 「あ、そ、そのシャツを……」 

 「シャツをどうするんですか?」 

 「えっと……」 

 「ちゃんと言わないとわからないですよ」 

 「も、もう、君は意地悪だね。すぅー、はぁー、心音を聞くからシャツの前を空けて 
 胸をはだけてください」 

 「はい(ごそごそごそ)」 

 「……」 

 「塚原先生?」 

 「は、はい!?」 

 「どうしたんですか、ぼーっとして」 

 「えっと、その……あ、そうそう、よく考えたら聴診器がないよね」 

 「大丈夫です。ここは保健室ですよ。そこの引き出しにあるはずです」 

 「引き出し? ……あ、ホントだ」 

 「それじゃ先生、続きをお願いします」 

 「じゃ、じゃあ……」 

 「(ああ、塚原先輩の持った聴診器が僕の胸に……。う、この冷たい感覚がクセになりそうだ)」 

 「息を吸ったり吐いたりしてください」 

 「すうー、はあー、どうですか。なにかわかりますか」 


ガラガラガラ 


 「え?」 

 「あっ!?」 

 「……え、えっと、す、すみませんでした。失礼します」 

 「あ、な、七咲、ちょっと待って」 

 「あ、つ、塚原先輩!? あ……、七咲を追いかけて行っちゃった……」 

 「(白衣を羽織った塚原先輩、似合ってたな。チャンスがあったらまた診察してもらおう)」

 ○仕方ない、教室に戻るか
 
 ○塚原先輩を追いかける
 

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