「艦これ戦記 if とある艦隊司令部の奮闘 〜もうひとつのキス島撤退作戦〜」



 北方海域。キス島周辺。おあつらえ向きの濃霧があたりを包んでいた。

「よし、予報通りだな」
「すぐそこも見えないくらいです」
「海図と周囲の地形とを常に比べながら行かないと危ないわね」
「お互いがぶつからないように気をつけるんだぞ」

 天龍が各人の気を引き締める。

「思ったよりも暖かいなあ」
「……でも手袋うれしい」

 キス島を前に慎重に進む艦隊。やがて島影が見えてきた。

「島影確認」
「確かにキス島か?」
「間違いありません」

 キス島を確認し、守備部隊と連絡を取ろうとしたその時、風が動き始めた。

「天候急速に回復。霧が晴れていきます」
「なんだって」

 五月雨の報告に驚く天龍。この霧がこんなに早く晴れるとは聞いていない。

「まずい、隠れ蓑がなくなっちまう」

 焦る天龍。その目の前でどんどん霧が薄くなっていく。今から湾内に入り守備隊を収容する頃には完全に
晴れてしまっているだろう。そうなると敵の哨戒網に引っかかりかねない。最悪、敵の主力部隊と遭遇する
こともありうる。守備隊を積んでの戦闘は避けたかった。

「どうする。どうすれば……」

 突入するかどうか迷う天龍。行けば守備隊を収容できるだろう。だが、収容時や帰投時に見つかって
襲撃される可能性が高い。それは収容した守備隊への被害と、駆逐艦たちへの被害を覚悟しなければ
いけないことだった。

「ようやく巡ってきたチャンスだ。司令部の期待もある。ここは……ここは突入して……」

 背負った責任と期待を思うと、霧が晴れたからといって「はいそうですか」と帰るわけには行かなかった。
だがその時、天龍の脳裏に提督の言葉がよぎっていった。

『無理はするな。必ず生きて帰れ。それが最優先だ』

 今突入すれば下手をすると収容した守備隊ごと敵襲を受けて全滅だ。それでは提督の命令を守ることが
できない。

「一旦、敵の勢力圏外まで後退する」

 天龍は迷った末、駆逐艦たちにそう伝えた。

「天龍!?」

 五月雨が目を見開く。

「なんでいかねーんだ」

 当然突入すると思っていた涼風が食ってかかる。

「そうよ。ここでおめおめと帰るわけにはいかないわ」
「あのクソ提督になに言われるかわかんないよ」

 叢雲と曙が同調する。

「……あと一息」

 霰までもが突入に同調した。

「このまま行ったって帰りに敵に見つかるだけだ。それじゃ守備隊を無事に連れて帰ると言う目的が果たせなくなる」

 唇を白くなるほど噛み締め、絞りだすように返す天龍。天龍とて悔しくないわけではない。

「帰るぞ。帰ればまたくることができる。チャンスはまだある」

 堅く拳を握りしめ、天龍はそう指示を出した。

「天龍……」
「親分!」
「全艦転進。必ず戻ってくる。必ずだ」

 天龍が自分の気持ちを、全員の気持ちを振り切るように言い放つ。

「仕方ないわね」
「だね」
「……残念」

 天龍の悔しそうな苦しげな顔と言葉に駆逐艦たちがつぶやく。一番辛いのは、苦しいのは、泣き出したいのは
天龍なのだ。
 天龍の判断に従い艦隊は敵勢力圏外へと離脱した。その後しばらく待っても濃霧がかかる気配はなく、
補給のため司令部への帰路についたのだった。



 覚悟していたとはいえ、おめおめと帰ってきたことへの風当たりは強かった。工廠や補給部隊、その他の者達も
「なぜ任務を放棄して帰ってきたのか」と言う視線を天龍を始めとした派遣艦隊に向けた。労ってくれたのは、
無理をするなと明言した提督とその提督の意を組んだ加賀、赤城、金剛ら主力と龍田だけだった。
 派遣艦隊は休む間を惜しんで訓練を再開した。なにかと言われる陸の上よりも洋上で訓練をしている方が気が紛れると
天龍は思ったのだ。黙々と訓練をこなす駆逐艦たちに対して「すまない」と言う言葉が出かかってそれを飲み込む。
自分の判断の結果自分が責められるのは耐えられる。しかし駆逐艦たちまでもが巻き添えで悪く言われるのは忍び難かった。
だがここで自分が「すまない」と駆逐艦たちに言うことはできなかった。それを言ってしまったら、あの時の自分と
自分を信じてくれた駆逐艦たちの信頼を裏切る気がしていた。


「ええ、それはわかっております。ですが、判断を誤ると守備隊もろとも艦隊全滅もありうる状況です。
ア島を包囲した戦力がそのまま残っていると考えれば、小官は今回の判断が最善の策だったと」

 執務室で提督が電話の応対をしていた。

「はい。まだ終わったわけではありません。天候を見て機ありとなればすぐに出撃する予定です。
今まで以上に訓練を重ねています」

 相手は鎮守府の上官なのだろう。今回の判断について見解を質されているようだ。

「ええ。ついては一つお願いがあります。こちらの想定よりも霧の消え方が早い。収容を滞りなく速やかに行えるよう
協力を陸軍に打診していただきたい。もちろん次は多少の困難を顧みず突入する構えであります。ですので成功の確率を
少しでも上げたいのです。はい。はい。よろしくお願いします」

 受話器を置き、ふうとため息をつく提督。加賀がお茶を持ってくる。

「ありがとう。人事を尽くしたところで……お天道さまだけは、どうにもならないな」
「そうですね……」

 提督は加賀の入れたお茶をすすりながら、派遣艦隊が訓練をしているであろう沖合を見つめた。

「無理はするな、必ず生きて帰れ。そう命令したのは私だ。天龍はその言葉に従っただけだ」
「はい」
「そこのところを主力艦隊の面々にはよく言っておいてくれないか。彼女たちが天龍たちを責め始めたら、
司令部全体の空気がそちらに流れてしまう。今必要なのは司令部一丸となってこの作戦を成功させることだ」
「はい」

 提督の言葉を噛みしめるように加賀がうなずいた。



 夕刻。訓練を終えた派遣艦隊の面々が待機所の机に突っ伏していた。軽口を叩く余裕もなく、差し入れられた
 金太郎飴にも手を付けず。ただただ突っ伏していた。それほどまでにここ数日の訓練は苛烈を極めた。

「親分〜、もうくったくただよ」

 涼風が机に突っ伏しながら弱音を吐く。

「だから、親分って言うな」

 そう返す天龍も疲労の色が濃い。成果なく帰ってきたのだ、次の出撃までに訓練を繰り返し万全を期さねばならない。

「甘いもの食べたら元気が出ますよ」

 五月雨が精一杯の笑顔でみんなに飴を配って回る。

「そうね。腹が減っては戦はできぬって言うしね」

 叢雲が起き上がってお茶を注ぎ始めた。

「よーし、じゃあ休憩しながら作戦の段取りの確認をするぞ」

 天龍の声に涼風と曙と霰が身体を起こした。

「さっき司令部に行って最新の天候情報を入手してきた。次にあの一帯を濃い霧が覆うのは一週間後の予報だ。
一両日中に出撃命令が下るだろうと加賀が言っていた」

 出撃の見通しが立ったのだ。全員が緊張した面持ちで天龍を見る。

「以前から話をしている通り、いかに敵の裏をかくか、そして、いかに霧に乗じるか、がこの作戦をポイントだ。
キス島はここ。隣にア島がある。敵はア島を全滅させた戦力をこの海域に展開していると考えられる。これは
鎮守府の情報から確実だそうだ。となると、キス島へはア島を迂回して西側から近づくルートを取る」

 駆逐艦たちがうなずく。

「キス島の港湾への進入も霧の中で行うから、各人、岩への衝突や座礁には十分注意すること」

 駆逐艦たちのうなずきを確認しながら進める天龍。

「収容は大発でピストン輸送。収容人員は予め決めたとおりだ。収容終わった艦は湾外で哨戒にあたる。
全艦収容完了とともに海域を離脱し敵勢力圏外まで全速力だ。殿はオレが務める。いいか?」

 何度も繰り返した打ち合わせ。何度も聞いた内容。全員がそれを空で言えるくらいまで頭に刻みつけた内容だ。
全員がうなずく。
 とそのときコンコンとノックの音がし、ガチャリと待機所のドアが開いた。全員の視線がドアへ集まる。

「ご苦労さん」
「提督」

 不意の提督の来訪に全員立ち上がり背筋を伸ばす。

「ああ、座ったままでいい。訓練で疲れてるのはわかってるよ」
「全員着席」

 天龍の号令で全員が席につく。全員の顔を見回した後、提督が口を開いた

「天候状態を鑑み、明日早朝出撃を命じる」
「はい」

 全員の声が響く。

「現場海域で霧が濃くなるまで待機し、機を見てキス島に向かってくれ。天佑我にありと信じている。
だが、無理はするな。ドンパチやるだけが戦じゃない」
「はい」

 提督は派遣艦隊の返事と顔つきに満足そうに微笑むと格好を崩した。

「と、ここまでが伝達事項だ。全員姿勢を崩してよし。町で甘いものを買ってきた一緒に食おう。羊羹にカステラに
大福に金平糖。サイダーにレモネード、色々あるぞ。俺も最近疲れ気味でな、甘いもの食って気分一新だ」

 提督が後ろ手に持っていた袋からどさどさと差し入れを机の上に広げる。色めき立つ駆逐艦たち。我先にカステラだ
大福だと手を伸ばす。唯一曙だけは懐疑的な目で提督を見ていたが、その曙に叢雲がサイダーを押し付けると、
視線をサイダーと提督の間を行ったり来たりさせながら、ついにはサイダーに口をつけ「美味しい」と顔をほころばせた。

「提督、ありがとうございます」

 天龍が頭を下げる。

「まあ、たまにはいいだろう? こういうことでもないとなかなかこの部屋に来れないしな」

 提督はそう笑うとサイダーの栓を抜き、天龍のグラスに注いだ。
 
 
 
 翌早朝、人知れず出撃した派遣艦隊は一路目標海域を目指した。そしてその手前に到着すると、じっと霧が
濃くなるのを待った。予報ではそろそろ濃霧がかかるはずだ。

「視程確認。どうだ?」

 天龍が五月雨に声をかける。折からの霧が目で見てもわかるくらい濃くなってきていた。

「予報通りです。特に島の西側が濃くなっているようです」

 島の守備隊の情報も織り交ぜて五月雨が返す。

「よし、全艦前進。作戦通り島の西から近づくぞ」

 派遣艦隊は互いにぶつからないように慎重に歩を進めた。新たに積んだ、司令部が開発に成功したばかりの
電探を使い周囲を確認しながら進む。

「島まで後ちょっとだね」
「そろそろのはずだわ」

 涼風と叢雲が周囲を見回しながら言う。なにせ濃い霧だ、目と鼻の先も見えやしない。他の駆逐艦たちも
天龍も周囲をキョロキョロと見ながらそろりそろりと近づいていく。

「電探に反応あり、右舷に船影!」

 弾かれたように曙が叫ぶ。

「砲雷撃戦用意!」

 天龍がそれに応え、各駆逐艦も戦闘配置につく。

「撃つの待って! 島影みたい」

 今まさに撃たんというところで曙が待ったをかけた。

「ふぃー。焦ったぜ」

 拳で汗を拭く天龍。

「ごめん……なさい」

 曙がしょんぼりとうなだれる。

「いや、いい、その調子で頼む。この作戦は慎重なくらいがちょうどいい」

 天龍はそうフォローすると、海図に目を落とし現在位置と島の位置を確認した。今のが島影だとしたら思っていた
よりも位置がずれているようだ。

「間もなく目的地です」

 五月雨の声が響く。途中で霧が晴れてしまった前回とは異なり、今回は霧のベールが天龍たちを守ってくれていた。

「ようやく着いたか……とは言え、この濃霧じゃどこから港湾に入ってよいやら……」

 天龍がひとりごちる。曙に積んだ電探でおおよそのことはわかるが視認できないので不安が残る。

「親分、霧が薄れていくよ」
「なに!?」

 涼風の言うとおり強まった風で霧が薄れ視程が伸びる。そして薄れた霧の先にキス島の港湾が見えた。

「どうするの、天龍」
「この間と同じじゃないか」
「この間よりも薄れ方が弱いです」
「……行ける」
「親分!」

 徐々に晴れていく霧に動揺を隠せない駆逐艦たち。

「だから親分って言うな。この間に比べたら港は目と鼻の先だ。霧も多少薄らいだだけだ。このまま突入するぞ」
「おー!!!!!」

 天龍の檄に応える駆逐艦たち。六隻は互いの間隔を調整しつつ湾内へと入っていった。
 
 
 湾内に停泊し、大発を使ったピストン輸送で守備隊を収容する。それは何度も訓練し目をつむってもできるように
なっていたことだった。驚いたことに守備隊は手持ちの武器を全部海に捨て、背嚢を背負った程度の最小限の装備で
大発に乗り込んだのだ。そのお陰で一度に大発に乗り込める人数が増え、結果として大発を往復させる回数が減る。
それは時間との戦いをしている天龍たちにとってありがたいことだった。守備隊の指揮官は本土司令部からの指示だと
言っていたが、それは天龍の理解をはるかに越える出来事だった。

「陸軍にも頭の柔らかいのがいるんだな……」

 天龍のつぶやきが海にかかる霧の中に溶け込んでいった。

「収容完了しました!」
「お、早いな。でかしたっ」

 確認をしていた五月雨から報告が入る。所要時間わずか五十分。数千人規模の収容としては異例の早さだ。
それもこれも訓練と守備隊の協力のおかげである。

「霧はなんとかもってくれたか……」

 天龍があたりを見回す。前回とは違いあたりにはまだ霧が立ち込め、収容作業の終わりを計ったかのようにまた
その濃さを増し始めていた。

「よし、全艦隊列を組み、海域を離脱する。先頭は五月雨、殿はオレだ。進路誤るなよ」
「了解!」

 天龍の指示に五月雨が応え、そのやりとりを機に各艦が動き始める。互いの間隔を保ち、はやる気持ちを抑えつつ
隊列を組むと、濃霧の立ち込める中、海域を離脱するために全速力で島を後にした。
 守備隊を乗せただひたすらに突き進む艦隊。たくさんの荷物を背負ったその足取りは重く、速度が上がらない。
霧に視界を奪われ歩みの遅い艦隊の殿で、天龍は少し進んでは後ろを振り返り追撃が来ていないか神経を尖らせていた。

「まだか。勢力圏外はまだか」
「……濃霧の中にいる間は大丈夫なんじゃないの?」

 じれる天龍に直前をゆく霰が問いかける。

「オレも大丈夫だとは思いたいんだが、敵がオレたちと同じように電探を持っていたら……」
「……そっか」

 焦る心を抑えつつ脇目もふらず先を急ぐ。
 天龍たちを隠すベールとなっていた周囲の霧が晴れ始め、数時間の後、水平線がくっきりとその姿を表した。

「電探に反応あり。戦艦級3、重巡級3、その他数隻!」

 曙が電探の結果を叫ぶ。

「まさか敵の待ち伏せじゃ……」
「そんな」

 動揺する駆逐艦たち。

「可能性はゼロじゃない。いいか、慌てるな」

 そうは言ったもののどう対応するか思案する天龍。

「前方に機影ーっ 数十機はいますー」
「なっ」

 五月雨から入った報告に天龍の顔が引きつる。

「戦艦級三隻の中に空母がいるってぇことか?」

 涼風が目を丸くする。戦艦に空母、重巡、そんな敵を相手に守備隊を載せた船が抗うべくもない。なぶり殺しの目に
遭うだけだ。

「くっ……。ここまでか」

 天龍が、他の駆逐艦たちがもはやこれまでと覚悟を決めた時、五月雨が叫んだ。

「機影、翼を振っています! 友軍です!! あれは……、あれは加賀さんの艦載機です」

 翼を振りつつ上空を通過し戻ってくる零式艦上戦闘機。確かに加賀の艦載機だ。あっけにとられる天龍に無電が入る。

「こちら主力艦隊。これより全艦で派遣艦隊を護衛す。安心されたし」

 硬い文章が加賀らしさを醸し出していた。

「みんなで出迎えに来たヨ」

 こっちは金剛。

「天龍ちゃんおかえり。うまくいってよかったぁ」

 これは龍田。
 通信文を見て全身から力が抜けていくのを天龍は感じた。

「そっか、もう大丈夫。もう大丈夫だ。オレたちはやりとげた。オレたちの勝ちだ」

 絞りだすような天龍の言葉に、駆逐艦達の間から「わぁ」っと言う歓声が上がった。



 主力艦隊の護衛の下、派遣艦隊は無事司令部に帰投した。無論、司令部総出で出迎えだ。港のあちこちから
歓声が上がる。天龍たちは成し遂げたのだ。数千の守備隊を一人も残すことなく連れ帰ってきたのだ。

「それにしても……」

 と天龍は加賀に問いかけた。

「なんでオレたちがあのタイミングで帰ってくるってわかったんだ? 敵に見つからないように通信を
封鎖していたのに」
「それは……」
「何か言いにくいことでもあるのか?」

 言いよどむ加賀。

「心配だからって龍田さんが数隻の駆逐艦たちと遠征と称して偵察に飛び出して、さすがに危険だからと私たちが
追いかけたら、周辺海域でキス島の守備隊が陸軍の司令部に打った電文を傍受して……」
「そうだったのか」
「安全圏とは言え敵の索敵機が飛んでくることもあるようだから、じゃあみんなで迎えに行こうって
話になって、それで……」

 照れくさそうにぼそぼそと話す加賀。

「言ったデショ? みんなで迎えに行くっテ」

 そう金剛が笑う。

「そっか。ありがとう。龍田にもみんなにもお礼を言わなくちゃな」

 天龍が周囲をぐるっと見わたす。結局、一度もドンパチはなかったけれど、天龍の気持ちは晴れ晴れとしていた。
 ドンパチやるのは勇壮で派手で華がある。だが、ドンパチだけが戦いじゃない。補給を絶やさずつなぐこと、
隠密行動で守備隊を救出すること、情報を集めるために偵察に行くこと、どれもドンパチのない地味な戦いだ。
だが、それらもまた立派な戦いなのだ。
 天龍は派遣艦隊の面々を、駆逐艦たちの顔をもう一度見わたした。みんなこれまでにない、一番の顔をしていた。
きっと天龍も同じような顔をしているのだろう。それで十分だった。


fin


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あとがき
 拙作をご覧いただきありがとうございました。
 本作はサークル「40番地商店街」の艦これコピー誌「戦闘詳報一三一二二二」に寄稿したお話の再録です。
 盟友Holmes金谷さんの誘いにホイホイと乗って艦これSSを書いてみましたがいかがだったでしょうか?
 このお話は、私自身の遠征艦隊に対する思いと史実のキスカ島撤退作戦を混ぜあわせて書かれています。
 ですので、完全にゲームに準拠しているわけでも、完全に史実に沿っているわけではないことをご了承ください。
 登場する駆逐艦たちは当司令部が3-2を攻略したときの面々です。
 彼女たちは南西諸島海域に入ってから遠征部隊に回され、天龍を旗艦として遠征任務をこなしていました。
 そんな彼女たちをスキルアップさせ、たまたまドロップした島風を史実同様に組み込んで3-2を乗り切ったのです。
 許されるのであれば天龍を旗艦に3-2を攻略したかったのですがそれはかないませんでしたのでこうして
お話の中で彼女に活躍してもらうことにしました。
 なお守備隊を収容する関係上、本作では艦娘のサイズについてはアルペジオメンタルモデル式モデルを採用
しています。艦娘は人間サイズで背負った装備で艦と同期をとりコントロールしてる的な何かです。
 当初はクーデレな加賀の話を書くはずだったのに、気がついたら天龍メイン話に……どうしてこうなった。

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