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『すきなひと』

 帰宅する。
 不機嫌な顔がオフィシャルなオレだけど、今日も相当な不機嫌な顔をしていたんだ
と思う。
 いつもと変わりない、そんな顔をしている。
 オレはそう思っている。
 ただ、自分が今、どういう顔をしているか何て特に考えたことはなかったが。



「何だかちょっと、元気がない・・・」



 オレを出迎えるなり彼女は、オレの顔を見てそう言った。



 ここに彼女と一緒に暮らし始めて、一ヶ月になる。
 彼女と結婚をして、一ヶ月になる。
 生活が落ち着きはじめるには丁度良い期間だ。
 いい加減、普段の自分に戻る期間だった。



 オレは彼女にその言葉を最後まで言わせないで、軽く手で制していた。
 本当はちょっとどころではない。
 気分が悪い。
 とてもムシャクシャする程に気分が悪い。



「御免。今日はちょっと・・・」



 ちょっと、何だというのだろう。
 そういう意味の無い、あやふやな言葉で誤魔化そうとしているオレ。
 そしてそんな身勝手な態度を取るオレに対して彼女は、いつも通り、強ばったよう
な微笑みを浮かべる。
 そして黙って、一歩下がる。
 その前をオレがのしのしと通り過ぎる。
 まるで出来の悪い怪獣が、街を壊すような感じだなとオレは思った。



 横を通り過ぎる時、彼女の意識が、心の中の言葉が、オレの中に飛び込んで来る。



 …そういう気持ち、貴方ばかりじゃなんですよ。
 …特別に貴方だけが苦労して、苦しんでいる訳じゃなんですよ。
 …私にだって、それくらいあるんですから。
 …ただ、それを言わないだけで。




 勿論、オレの幻聴に過ぎない。
 オレがオレを責めているだけで、彼女がオレを責めている訳じゃない。
 だけども、オレはそう思う。
 身勝手な思い込み。
 それでも、オレはそう思う。



「・・・・・・!?」



 居間に入った時、オレは背中から抱きしめられる。
 背丈がそれ程高くない彼女だから、きっと必死に背伸びもしていたと思う。
 彼女の両腕が俺の両肩に回っていたから。



「私には・・・何も出来ませんが・・・」



 彼女が言う。



「何も出来ませんけど・・・」



 さっきのオレの幻覚を、妄想を打ち払う声。
 彼女の声。
 本当の声。



「ずっと、いますから・・・側に、いますから・・・」



 体勢が悪いので、ほどけそうになる両腕に必死に力を込めている。



「・・・・・・」



 オレはそんな彼女の手を取って、彼女の方を向く。
 多分、今のオレは酷い顔をしていると思う。
 彼女はただ、静かに微笑んだ。
 何も、言わずに。



 力が抜けたように膝が落ちる。
 両腕を彼女の腰に回した。
 顔を、彼女のお腹に乗せる。





 彼女の前で思い切り泣いたのは、初めてだった。




・
・
・



 つけなくちゃいけなかったけじめ。
 オレがしなくちゃいけない踏ん切り。
 それが残酷でも、身勝手でも、それはここまで生きてきたオレの仕事だった。
 オレが片づけなくちゃいけない問題だった。



 あかりから手紙が届いたのは、結婚式が終わり、新婚旅行を経て、新婚生活を一ヶ
月を過ぎようとしていた頃だった。
 一ヶ月待っていてくれたんだとオレは解釈していた。
 そんな気遣いをどんな状況にでも見せられるのが、あかりだから。
 あいつらしいと、思った。
 そしてその手紙の内容も。



 オレは今日、公園に来た。
 懐かしの街と呼ぶには、あまりにも最近の事だった。
 まだ、ここを出てから、それ程の時間は経っていない。


 高校時代、大学時代を通じてずっと通い続けた通学路。
 寄り道、買い食いばかりしていた商店街。
 そして、オレやあかりの家がある住宅街。


 その狭間に、公園がある。
 子供の頃から、ずっと遊んできた公園だった。
 オレや雅史、そしてあかりが幾度も遊び続けた公園だった。
 都会の狭いスペースに宛がわれた少ない遊具で遊ぶことは、いつしかなくなってい
たけれど、公園に立ち寄ることは、そう珍しくなかった。
 オレがこの街を出るまでずっと、オレ達がここに来ることは珍しくなかった。


 職場から直行してきただけあって、まだ少しだけ明るさが残っていた。
 そしてその夕暮に包まれるようにあかりがいる。
 ブランコに乗って、キコキコ揺らしながら、あかりは座っている。



 オレは、そんなあかりに声をかける。



「よぉ」



 あかりはオレを見て、微笑んだ。



「うん」



 オレが見た中で、一番儚そうな笑顔だった。




 …手紙、読んだぜ。
 …オレ、嬉しかったぜ。
 …お前がそう思ってくれたこと、本当に嬉しい。
 …ただ、同時に少し寂しかったけどな。




 …手紙くらいは、もう少し、遠慮しねーでくれよ。




 二つ並んでいるブランコ。
 オレはあかりの隣のブランコに腰掛けて、そう話し出す。
 あかりはただ、頷いて聞いている。
 低すぎるブランコは、腰が落ち過ぎて足が余る。
 姿勢が、バランスが悪くて落着かない。
 そう思いながら、ブランコの鎖を掴みながら喋っていた。



 ――好きなヤツがいるんだ。
 ――うん。


 ――そいつとは、そんな付き合いが長い訳じゃないんだけどさ。
 ――うん。


 ――そいつとは、友達じゃ嫌だったんだ。
 ――うん。


 ――一目惚れって訳じゃないと思うんだけどな。
 ――うん。



 まるで頭が足りないみたいに、いちいち頷いて来るあかり。
 笑顔を絶やさずに、言う。



 ――浩之ちゃん。
 ――ん?


 ――今、幸せ?
 ――ああ。


 ――そうなんだ。
 ――まーな。


 ――私、幸せじゃないよ。
 ――そうか。


 ――うん。全然幸せじゃない。
 ――・・・。


 ――何でだろうね。どうしてなんだろうね。



 あかりの両手がぎゅっと鎖を掴んで握り締めていた。
 言葉は淡々としていたのに、ずっと笑顔を絶やさないように気を使っていたのに、
 あかりは泣いていた。



「私・・・ね、夢をよく見るんだよ」



 あかりは自分が泣いていることに気付いていない。
 相変わらず、笑ったままだった。


「朝起きて、隣で寝ている浩之ちゃんを見ながら朝食作らなくちゃって思って起きて
・・・キッチンで鼻歌でも歌いながら料理をして、それでね、浩之ちゃんを起こしに
行くの」


 オレは黙っていた。
 表情はオレの方がきっと淡々としていたと思う。
 自分の顔を見ることは出来ないのだけれども。


「そこでいつも目が覚めるの。浩之ちゃんはいないし、私は誰とも結婚なんかしてい
ない。それでも、今は大分マシになったんだよ。前はね、ずっと夢だってことに気付
かないから。今は見てて「ああ、夢なんだ」って判るようになったから」


 あかりはオレを見ていない。
 ただ、正面を見ている。
 まるでそこにオレがいるみたいに。
 だとしたら、きっとそのオレは子供の頃のオレだろう。
 あかりの視線の先は随分と低く感じされた。



「せめて夢の中でくらい、楽しい思いをさせてくれてもいいのにね」



 オレは何か答えたかったが、ごもごもと中途半端に口篭もっただけだった。
 言うことが出来ないのだったら、最初から黙っていればいい。
 自分に微かに腹を立てる。


「浩之ちゃん」
「ん?」


 あかりが呼びかける。
 いつも通りの呼びかけに、返す声。
 子供の頃から数えて、幾万回も繰り返してきたのではないかと思える行為。
 今も変わらない。
 少しも変わらない。
 唯一変わっているのはあかりはオレの方を、未だに向いていない。
 いや、あかりにとってオレは正面に居る。
 だから、彼女にとってはその呼びかける方向は間違っていない。
 ただ、オレが横にいるだけだ。


「・・・私が悪かったの?」
「いや」
「じゃあ、浩之ちゃん?」
「いや」
「じゃあ、彼女?」
「いや、それも違う」


 ここで、オレが悪かったと言えば、全てが丸く収まるのだろうか。
 でも、それはオレには出来ない。
 それこそ、オレが一番しちゃいけない選択肢だ。
 そう、思っている。


「もっと早く言えば良かったね」
「・・・・・・」
「ずっと好きだったんだよ」
「・・・・・・」
「ずっとずっと、誰よりも浩之ちゃんのこと、好きだったんだよ」
「・・・・・・」
「今も、そのつもりだよ」
「・・・・・・」
「ねぇ、浩之ちゃん」
「ん?」
「浩之ちゃんは私のこと、好き?」
「ああ。ずっと好きだぜ。今も、な」
「そう」
「ああ」


 さらりと言うオレにあかりはどう感じたのだろうか。
 あかりの心境は判らない。


「それでも、彼女を選ぶんだね」
「ああ」
「彼女、大事な人なんだ」
「ああ。誰よりも、今は大事に思ってる」
「そう」
「ああ」


 謝るつもりはない。
 ここで謝ることは、あかりと彼女の両方に一番してはいけない真似だと思っている。


「あのさ・・・」
「ん?」
「実はね・・・」
「ああ」
「浩之ちゃん・・・今日ね、来ないと思ってた」
「ん? どーしてだ」


 あかりは初めて横を向いた。
 そしてオレを見た。
 今の、オレを。



「あ・・・」



 そこであかりは驚いたような顔をする。



「浩之ちゃん、泣いてるよ」
「ばっ」


 オレは笑おうとした。
 泣いているのはオレじゃなくて・・・



「あかり、お前もな」
「うん」



 気付いたら、涙が出ていた。
 そしてあかりは笑った。
 泣き笑い。
 2人揃って泣き笑い。




 …今更泣くぐらいなら、はじめから・・・




 内心で同時にオレはちょっと怒ってもいた。
 自分自身の狡さに。



「はい、浩之ちゃん。ハンカチ」
「サンキュ」


 あかりは俺にハンカチを渡してくれ、オレは目尻から頬に流れていた涙を拭う。
 そして返そうとして、


「拭いてやろうか?」
「え?」


 あかりはオレの言葉に一瞬キョトンとして、その意味に気付いて


「・・・う、ううん。いい」


 照れたような顔をして、首を横に振った。
 そしてオレからハンカチを受け取って自分で涙を拭う。
 両手で、布地に吸い込ませるようにして。



「やっぱり、浩之ちゃんって酷いよね」
「そうだな」
「今日、来なければ良かったのにね」
「ああ」
「どうして、来たの?」
「オレは・・・苛めっ子だからな」
「あはは・・・そうなんだ」
「昔からそうだったぞ」
「そうだったかも知れないね。でもね・・・」
 ハンカチをしまうと、あかりはもう一度微笑んだ。




「私、浩之ちゃんを嫌いになったこと、一度もなかったよ」




「浩之ちゃん」
「ん・・・」
「浩之ちゃん、一つだけ間違ってるよ」
「ひとつだけか? もっと多いんじゃねーのか?」
「ううん、ひとつだけ」
 あかりは立ち上がる。
 オレは座ったままだった。
 オレを見下ろすようにして、あかりは言った。




「浩之ちゃん、私はそんなに強くないんだよ」




 そこで、あかりは初めて笑顔を崩した。
 顔をくしゃくしゃにして、泣き出した。
「私が強くなれるのは・・・いつでも、浩之ちゃんがいてくれるからなんだよ。浩之
ちゃんが側にいてくれたから、強くなれたんだよ」
「・・・・・・」
「浩之ちゃん・・・酷いよ」
「・・・・・・」
「どうして私じゃないの」
「・・・・・・」
「私じゃいけなかったの」
「・・・・・・」
「教えてよ。私じゃ・・・駄目だったの?」


 しゃくりあげながらも話し続ける。
 泣き叫ぶまでには至らない。
 あかりは、どうしてオレを憎まないんだろう。
 他人事のようにそう思った。



「どう言ったらいーか、正直なトコ、オレにはわかんねぇ。ただ、オレが彼女にプロ
ポーズされた時、オレ、お前のこと、暫く思い浮かばなかった」
「・・・・・・」
「口ではいくらでも言える。開き直るのは昔からだったし、詭弁や飾った言葉だって
、昔のオレに比べれば結構言えるようになったんだぜ。社会人になるとイヤでもそう
いう風になるみたいだけどな・・・だから、どう言ったら素直な気持ちで喋れるのか
わからねーけど・・・」
 言いたい事はいくらでもある。
 幾らでも言い足りないだろう。
 でも、言ったところで空しい言葉ばかりだ。
 だから、一番肝心なことだけを言った。



「オレ、お前のこと・・・誰よりも一番好きになるまで至らなかった」



 そう言って、あかりを見上げた。
 あかりは、微かに震えたようだった。



「・・・・・・」
「・・・・・・」
「もし・・・」
 下を向いたまま、あかりがボソりと呟く。
「・・・・・・」
「もし・・・今日出した手紙・・・」
「・・・・・・」
「浩之ちゃんが彼女に出会う前に出してたら・・・どうなってたかな・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「あ、御免ね。私、酷い事言ってる・・・」
 そう言って、顔を上げる。
「・・・・・・」
「でも・・・悔しいよ。凄く、悔しいよ・・・」
 身体全体が震えている。
「・・・・・・」
「こんなことになるなんて思わなかったもん」
「・・・・・・」
「私、ずっと浩之ちゃんと一緒にいられると思ってたもん」
「・・・・・・」
「だから、凄く今が、悔しいよ」
「そっか・・・」
「うん」
「・・・・・・」



 言葉をかけることが出来ない。
 抱きしめてやりたかった。
 出来るなら、そうしたかった。
 でも、オレは鎖を強く握り締めることで我慢した。
 その衝動を抑えるのは、とても辛かった。



「浩之ちゃん」
「・・・ん?」
 ちょっと返事が遅れてしまった。微かだったが。
「私ね、こないだ志保と喧嘩しちゃった」
「そうか」
「うん。あんまり志保が私のこと騒ぐし、浩之ちゃんの悪口ばかり言うから・・・」
「さぞかし罵詈雑言の嵐だったんだろーな」
「うん。志保、浩之ちゃんのこと、好きだったから」
「・・・・・・・・・」
「浩之ちゃん、知ってた?」
「いや・・・」
「でね、志保ったら、すぐに口癖のように「どうしてあかりじゃないのよ」って言う
んだよ」
「・・・・・・」
「狡いよね。自分が浩之ちゃんに告白できなかったからって。志保はね、私がいたか
ら自分は諦めたって考えているんだよ」
「・・・・・・」
「狡いよね。自分の臆病を棚に上げてさ・・・自分の悔しい気分をまるで私の為みた
いに言い張っちゃって・・・」
「・・・・・・」
「私、志保に怒鳴っちゃった。怒鳴りながら、凄く志保に申し訳なかった・・・」
「・・・・・・」
「私だって、何もしなかったのに・・・私だってずっと何もしてこなかったのに・・
・それなのに志保を責める資格なんて・・・」
「・・・・・・」



 傷の舐め合いをしたかった。
 ここで一言、オレが「オレも悪かった」と言えばそれは済む。
 それが単なる自己満足でも、身勝手でもいい。
 そうしたかった。
 その場凌ぎですませるなら、そうした方がずっと良かった。



 それが出来ないのは・・・



 あかりが好きだから。
 愛する事は出来ないけれど、あかりが好きだから。
 泣き言を、繰り言を垂れて済ませたくないヤツだから。




 …それとも、単なる卑怯者か。




 そう自嘲することも、付け加える。
 どっちが正しいのか、判断する術を自分自身では持っていない。



「さっきね、浩之ちゃんが泣いているの見た時、凄く悔しくなった」
 少し、落ち着いてきたらしい。歪ませていた表情が少しずつ緩んで来る。


「・・・・・・御免な、狡いの見せちまって」


 初めて、あかりに詫びた。
 唯一、はっきりと謝るべきことだと思ったから。


「ううん。嬉しいんだよ。嬉しかったもん」
 あかりが首を横に振る。その閉じた両目から雫が飛ぶ。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「浩之ちゃん。彼女と私・・・どっちが好き」
「あいつだ」
 間髪入れずに、答えて見せた。
「ふふ・・・ありがとう」
 それに満足したように、予想していたようにあかりは微笑んだ。
「・・・・・・」
「浩之ちゃんなら、きっとそう言ってくれると思ったよ」
「馬鹿。そこで笑うヤツがあるかよ」


 思わずそう言ってしまう程、あかりはにっこりと微笑んでいた。


「でも、嬉しいんだもん」
「・・・」
 あのな、と言いかけて止める。
「やっぱり、浩之ちゃんだね。私の知っている、浩之ちゃんだ」
 舌の上に乗せて転がすようにそう繰り返す。
「だから、私・・・浩之ちゃんに甘えてたんだね」
「甘えるとか、甘えないとか、そういうもんじゃねーだろ。こーゆーのは・・・」
「そうかな?」
「そーだよ」


 少し乱暴に言っている。
 自分でもそれは判っている。
 そしてその理由も分かっている。


「あかり」
「何? 浩之ちゃん」


 今日、初めてオレからあかりを呼びかけた。
 ゆっくりとブランコから立ち上がる。
 腰が随分と痛くなっていた。


「ひとつだけ謝っておく」
「え?」


 あかりの前に立つ。
 久しぶりに、こんなあかりの近くに立った。
 とても、新鮮な気がした。
 昔は、別に珍しいことではなかったのに。



「お前を振ったことじゃねぇ・・・」
「・・・・・・」



 あかりはキョトンとしていた。



 あんなに笑っていたのに、
 あんなに泣いていたのに、
 まるで子供のように驚いた顔をしてオレを見ていた。




「決着をお前の手で付けさせる真似をしたことだ」




 そう言い切って頭を下げたオレに、




「・・・そうだね。酷いよ、浩之ちゃん」




 暫くしてから拗ねたようにそう言ったあかりは、泣いているようにも、笑っている
ようにもオレには判らなかった。



 あかりがこれからどうなるかはオレには判らない。
 ただオレが判るのは、いつの間にか停まっていた時間が、ようやく動き出したとい
うことだ。






 そして永かったオレの高校時代が、ようやく終わった瞬間でもあった。





                           <完>


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 久々野彰です。これは『りーふ図書館』で一度、投稿した話なのですが、あっちで
は残す予定がなく、単体で通用する話なのですがちひろ様のSS『ジューンブライト
』の後日談的側面もある話でもあり、ここに残して戴くことになりました。
 あかりについての考え方は人それぞれで、実はこれについても賛否両論あったりし
たのですが、取り敢えず私の考える姿で書いてみたのがこれです。
 如何なものでしょうか?



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ちひろです。
 久々野さんも書かれているように、このお話は1度リーフ図書館に投稿された
ものです。
 ジューンブライドの後日談的なお話でしたので、私のほうで久々野さんに
お願いしてこちらに掲載させていただきました。
 お話そのものは、既に読まれたように、読む人にとってはかなり痛い話しだと
思います。(私自身は痛みよりも切なさを感じましたが)
 痛いんですが、”ジューンブライドの延長線上で、浩之とあかりがそれまでの
二人にケリを付けて歩き出すとしたら、きっとこうなるんじゃないかな?”と
私は思いました。
 とても素敵なお話をありがとうございました。

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