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年越しを山で迎えようと、行く山を考えていたのですが、今回はいつものメンバーほとんどが不参加、河瀬さんとの二人だけの山行になりそうなので、幕営はやめ小屋泊まりに、そしてアプローチの短い山と言う条件で選定する事に。そこで、私自身にとっては50年ぶりとなる奥秩父金峰山を目指す事にしました。
私自身若い時は東京に住んでいたので、比較的家から近かかった奥秩父の山は高校時代から通い、雲取山から金峰まで一週間かけた長い縦走、大学生時代はボッカ訓練で雁坂峠〜金峰、又笛吹川東沢や西沢の美しい渓谷等、懐かしい思い出の多い山域です。
最近では7年程前、富士山の帰りに車で大弛峠まで上がり、そこから国師岳・北奥千丈岳へピストンした事がありました。林道が出来たおかげで昔なら最低3日は必要だった国師岳へ、何と楽に登れるようになったものか!とびっくりしたものです。今は雁坂峠にもトンネルも出来たり、信州峠や三国峠も車で越えられるようになって、奥秩父の山も私が行っていた時代からは大きく変わっているようです。
しかし過去の奥秩父の山行は、全て甲州側や東京・奥多摩方面から登ったもので、残念ながら信州側や埼玉県側からは訪れる機会がありませんでした。小暮理太郎や田部重冶等先人の紀行文等の影響で、千曲川源流の信州側・梓山や十文字峠、埼玉県側の荒川源流・栃本辺りには、昔から憧れに近い思い入れがあり、まだ見た事のない山深い山村の情景や、千曲川や荒川の源流部を遡っての山行を思い描いていたものでした。その後大阪へ来てからは、奥秩父の山は一層遠くなってしまい、それは未だ果たせないままとなっていたのです。
今回計画の山行で、その夢だった信州側から入山、金峰山小屋に一泊し山頂で元旦の富士山を見て下山、もし時間があれば十文字峠辺りにも足を延ばしてみたいと考えています。
12月30日、AM10時半大阪を出発、八ヶ岳の麓・清里の常宿・伊予ロッジには午後3時半頃到着、夕食まで少し時間があるので廻り目平の登山口まで偵察に出かけました。清里から野辺山に出てそこから信州・川上村へ、秋山郷から立派な道が廻り目平まで通じていて、迷う事も無く登山口に到着しました。道には積雪はほとんど無く、安心して伊予ロッジに戻りました。
伊予ロッジの明31日晩の宿泊は満員とか、この時期は近くにスキー場もあり、家族連れやスキー客が多いようです。又、ここのバイキング形式の食事は、量・種類も豊富、味もなかなかのもの、これで一泊7000円弱なのでなかなか良心的な宿だと思います。

寒さ対策完全防備でいざ出発 |

林道終点・八丁平分岐 |

樹間から見えた山頂部の五丈岩 |
12月31日、宿の朝食をたっぷり食べて7時半に出発、一路廻り目平に向かいました。快晴の空の下、富士山や八ヶ岳、行く手に金峰山を眺めながら、9時前に登山口に到着、すでに何台かの車が停まり準備をしている登山者の姿が見られました。我々も用意を整え9時半頃林道を歩き始めました。
まだ日の当らない谷間は寒く、冬装備に身を固め歩きましたが、林道に日が当るようになるとさすがに暑くなり、パーカーは着てられません。林道は金峰山川に沿って続き薄い雪がかぶっている程度、一方川の流れは表面が凍っている所が多いですが、氷の下はまだ豊富な水が流れていました。途中林道全面が凍りつき、高巻き?を強いられる場所もありましたが、約一時間で八丁平との分岐に到着しました。
ここからはいよいよ登りが始まります。回りに石楠花の木が多いジグザグの急登を登り切り、緩やかな尾根を過ぎて最終水場、そこから水場の谷を見降ろしながら斜面を巻くように登り尾根に上がると中間点でした。ここまで約一時間、石楠花の木の間から瑞牆山を前景に八ヶ岳が綺麗に見えていました。
この先も眺望のない雪の少ない樹林帯の登りが続きます。時々木の間から前方に金峰山頂の五丈岩が、後方には岩のゲレンデで有名な小川山が見えて来ました。 この辺りで、後ろから追いついて来たパーテイーに3〜4回追い越されました。中間点から小屋まで一時間程の距離ですが、登りの連続で我々ロートル組のスピードは衰える一方でした。この山は結構若い登山者が多いようです。PM1時半、ちょうど森林限界に建つ金峰山小屋に無事到着しました。
小屋のすぐ上からは北側と西側の視界が大きく開け、上天気の今日は、近くに南ア北部の山々、そして八ヶ岳、遠く北アの山々、小川山の後側にあまり白くなっていない浅間山が見えていました。
我々は荷物を小屋に置き山頂まで往復する事に、眺望を楽しみながら積雪が少ないのでまだ岩と這松が雪で埋まっていない斜面を登り、約30分で山頂に到着しました。風も無く真冬の山とは思えない穏やかな山頂からは、期待した以上の360度すばらしい眺望が広がっていました。
目の前にはお目当ての富士山が、そして黒いシルエットで延延と続く南アの山波、そして八ッ、中央、御岳、北ア、浅間、遠くに頸城の山々、同定は出来ませんが上越方面の山々も、そして近く奥秩父の国師や甲武信その先に続く山々、富士山ぐるりとを囲んで守っているような道志山塊や御坂山塊の山々、もうこれ以上望むものは何もありません。特にここからの富士山の眺めは素晴らしいの一言でした。
快晴無風最高の日に山頂に立てた幸せで胸がいっぱい、今年最後の山行で、こんな豪華な景色を見せてもらい、山の神様には大感謝です。 五丈岩に立ち寄り、すぐ下りるのがもったいなくてしばらく山頂部をうろうろ、しばらくしてから後髪を引かれる思いで小屋に戻りました。

五丈岩下からの富士山 |

山頂付近から八ヶ岳と瑞牆山

瑞牆山のズーム |

山頂から小川山と遠くに浅間山

奥秩父の山々・手前から鉄山、朝日、国師と北奥千丈 |

山頂付近から南アの山波・左から農鳥、間の岳、北岳、仙丈、甲斐駒、鋸の山々 |
金峰山小屋は60名程度泊まれる小さな小屋、冬季は年末年始の時期だけ営業しているそうです。毎年ここに泊まりに来る常連の登山者も多いようで、我々を含めこの日は30名程度の宿泊客でした。ここの小屋は先代の主人が交通事故で無くなった後、娘さん夫婦が引き継いで営業されているとの事ですが、なかなか家族的な良い雰囲気の小屋でした。私の若い時は山小屋宿泊には無縁でしたのでこの小屋の記憶はありませんが、その当時からこの小屋はあったのでしょうか?又、小屋の若いご主人の話では今年はまだ例年より雪が少ないとの事でした。

山頂から富士山を望む |

山頂から見た五丈岩

金峰山頂標識 |
2012年元旦の朝は高曇りの空、視界はまあまあでしたが、風が強くなっていました。お天気が良ければ再び山頂に行ってみる気でいたのですが、天気が今一つはっきりしないのと、昨日の山頂からの眺めに十分満足してしまって、その気が失せてしまい、結局朝食まで小屋でゴロゴロ、7時半前に朝食を摂って山頂往復組と入れ替わるようにして8時頃小屋を出発下山に掛りました。
下り道は稜線の道を八丁平経由で下り、瑞牆山を真近に眺めようと思っていたのですが、これ又軟弱にも稜線の風が強いため敬遠、来た道をそのまま戻る事にしたのです。下りは我々でもさすがに早く、1時間半程で林道終点に、そこからも1時間で車まで戻る事が出来ました。

甲州側から五丈岩を見上げる |

青空をバックに山頂付近に立つ河瀬さん |

小屋内部の様子 |
帰り道、さらに奥の集落・梓山へ、そして十文字峠や千曲川源流から甲武信岳への登山口・毛木平まで行ってみました。毛木平までこれ又、立派な道が通じて終点には立派な駐車場が出来ていました。辺りは白樺の林となっていて、想像通りなかなか雰囲気の良い所でした。
駐車場には他県No.の車ばかり10台程が停まっていたので、年越しで甲武信や十文字峠に登っている登山者も多いようです。近いうちに是非ここから登ってみようと思いながら車をUターン、清里の天女の湯で初風呂に浸かり、我々は帰阪の途に着いたのでした。
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