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199,12冬の三陸海岸
12月(冬の三陸海岸2泊3日の旅)
3年ほど前からJRビューの“冬の旅パック”を利用して、佐渡・会津・別所温泉と出掛けているが、費用の割になかなか良く気に入っているので、1999年の終わりを記念して(本当は何の関係もないけれど)「冬の三陸・食采天国」という1泊2日の小旅行をした。
勿論、値段の安いと云う事は、あまり乗車率の良くない早朝列車ということになるのは、毎度の事でいたしかたない。
自宅を5時20分に出発・東京駅6時56分発「やまびこ33号」で、新花巻駅着10時15分。駅前には雪が積もっていて風が強く寒さが身にしみる。
列車から降りた客もあまり居らず、乗車予定の観光バス「食采王国3号」出発予定の10時30分までに10分程しかないのに、我々夫婦の他に旅行客らしい人は見当たらず、チョッピリと言うより大いに心配になる。
駅売店のオバサンに聞いたところ、広場のバス停から出るとのこと。 駅の外に出て眺めると30メートルほど先の駅前広場の外れに、旗が何本か立っていて大型バスが一台止まっている。あれかなと、行って見ると旗には「食采天国」と書いてあったので大安心。
ところが運転手とガイドさんだけで乗客は一人もいない、またまた大心配。とにかく寒いのでドアを開けてくれたのを幸いと乗り込み、確認するとこれがビューの「三陸巡りの観光バス食采3号」とのこと、他に乗客は?と聞くと今日はお二人さんだけです!!!。 ちょっと待ってくれよ、こんな60人乗りの大型バスに我々夫婦2人だけとは、一体どうなってんだ?。
バスは定刻に発車、何処でもお好きな所を使ってくださいと言われても、あまりの広さに身の置き所がない感じ。と言って後ろの方に行くわけにもいかないし、2番目のシートに座ることにして、まずはガイドさんから大勢いるときのようにご挨拶。ハイハイとアイヅチをうち、こちらからも宜しく御願いしますとご挨拶。
乗客2人だけなので、赤字覚悟?のバス会社もこの機会を逃すなと、入社したての、講習を終えたばかりの新人ガイドの実地研修に利用したのは さすが。ノートを見ながら(と言うよりもノートを読み間違えながら)一生懸命に頑張っていました。
バスは新花巻から真っ直ぐに民話の里・遠野へ、雪の積もった寒風が強く吹くなかを「遠野伝承館」で昔の家屋(曲り家や蔵)と生活の情景などを見学。昔こんな木造の隙間風が吹き込む家で良く生活出来たものだと感心する。
それにしても風が強く、母屋から「布を被ったオシラサマ」が沢山並んでいる不気味な部屋に通じる廊下の戸が、ギーギー・バタンと風に煽られ音を立てながら動くので、誰かが隠れているんじゃないかと良い気持はしない。
伝承館から水光園へ、ここで民話の語り部から「民話を聞きながら昼食」のスケジュールだが、食堂が閉まっていて人の気配なし“昼飯食えるの?これからの旅は大丈夫かな?”。ガイドさん懸命にあちこち探したところ、人数が少ないので母屋で囲炉裏を囲んでやるとの事。2人だけでは、少なすぎるとて運転手とガイドさんも加わり4人で聞く事になる。
語り部の“佐々木イセさん”はなかなか品のあるオバサンで、民話は200以上知っているとのこと。「民話は標準語で聞くと気の抜けたビールのようなもんだから、標準語より遠野弁で聞いたほうが良いでしょう、後で解らなかった所を聞いてください。リクエストがあれば幾つでもお話しますよ、時間は気にしなくて良いです。」
ということで、囲炉裏の火で焼いたヤマメや山菜をおかずに麦トロご飯を頂きながら、オシラサマをはじめ幾つかの民話を堪能しました。今回はこの2箇所だけで他を歩いていないので、遠野へは今度ゆっくりと来よう。
おなかが一杯になったところで出発、釜石へ向う途中の雪景色が素晴らしけれど、あまりに天気が良いので写真が上手く撮れない。釜石は想像していたより小さな町だった、観音様に御参りし体内の階段を一番上まで登る、(胎内には七福神も安置されており、これでお正月の七福神めぐりを一ヶ月早く済ました?)しかし外に出ると風に飛ばされそうで早々に下に降りる。
釜石から波板温泉へ、ここでも泊り客は数組だけ、ゆっくりと温泉につかって極楽・極楽。夕食は海の幸が一杯で幸せ!!! ところが家内のお皿にはアワビがあるのに、私のお皿には無い!!!!。
御茶を持ってきた係りの人に言ったら「アラッ」と探し始めるではないか? アッ いたいたと御膳の下から取り出した。なんとアワビも食われるのは嫌だと歩いて逃げ出したものと判明。そのあと焼いて食べるのが気の毒な感じ、勇気をだして食う “うまい”。
2日目は昨日の風もおさまり、快晴の上天気。今日の観光バスは「食采王国一号」で冬のイベント中は毎日運行しているとのこと(昨日の3号は土日のみの運行)。
今日も2人だったらどうしょうと心配しながら出て行く、ところが何と「今日はお二人さんだけです?????」 と云うことで、またまた60人乗りの大型バスが我々夫婦2人の貸切。(昨日は多かったとのこと)
本日の行程は、山王岩〜三陸海岸〜龍泉洞〜浄土が浜〜宮古駅、ここで路線バスに乗り替えて〜盛岡駅〜東京へと大移動の予定。
なにせ2人だけだから、観光バスの運行は(気にいった所は長く・そうでない所は短く)我々の気分次第で適当に時間を調整してくれる。山王岩も竜泉洞も、観光客はおらず、龍泉洞の中はシーズンオフで手摺りの改修工事中。静かな洞内にパイプの触れ合う音が、悲鳴のようにこだましていた。
浄土が浜では2階の食堂が2人の専用で、浜が一望できる特等席に昼食の準備をしておきましたと、案内してくれたけれど、広い食堂に2人だけではいくらストーブを焚いても暖かくならない。 食後「イカ焼きセンベイ」作りの実習があって、人数が少ないので遠野と同様に運転手・ガイドさんも加わり4人でやる。人数が少ないだけ1人当りの量が多くなる訳で、最後にはすっかり焼き方が上手くなった。(焼いたせんべいは御土産に貰って持ちかえり)
続いては浄土が浜観光汽船での海上遊覧だったが、これも250人乗りの大型船で 船長・ガイド嬢ほか乗務員数人の船が2人の貸切で(昨日は十数人の御客さんがいたけれど、強風のため欠航だったと聞いて、昨日の御客さんや船会社に申し訳ない気になった)何とも贅沢な旅だった。
今回は、どこに行っても観光客はおらず、バスや宿・施設の人達の親切さに感心した旅だった。また出かけよう。
コースの概要
1日目;自宅5.20出発--東京駅6.56分発(やまびこ33号)--新花巻10.15/10.30発(食采3号バス)--遠野伝承館11.40/12.30--水光園12.45(昼食)/13.50--釜石観音14.40/15.00--波板観光ホテル15.40(泊)
2日目;ホテル8.05(食采1号バス)--山王岩9.30/10.00--龍泉洞10.40/11.40--浄土が浜12.40(昼食)/13.45観光船で島巡り14.30--宮古駅14.45/15.15(特急・路線バス)--盛岡駅17.20/18.01(やまびこ24号)--東京駅20.26
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